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第61回神奈川建築コンクール『擁壁と屋根/対行政住宅』受賞

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?「新建築写真部」

『擁壁と屋根/対行政住宅』 アピール賞(環境) 受賞

神奈川県下の住宅に関するキーワードがいくつかあるが、その一つに「郊外」というものがあげられる。高度経済成長期に、住居数の不足を背景に、居住域は都心部から離れたいわゆる郊外へと広がった。しかし、広がらざるを得なかったというのが実情で、郊外住宅地という言葉には、凡庸でつまらない、均質化した、といったイメージがつきまとう。居住空間としての「郊外」の魅力の追求はなされてこなかったのではないか。しかし、社会が縮小していく状況下で郊外住宅地が生き残りをはかるには、あらためて「郊外」の魅力を見いだしアピールしていくことが不可欠だろう。

~中略~

アピール賞となった「擁壁と屋根/対行政住宅」についても、郊外住宅の今後という観点から述べておきたい。県下に多く存する郊外住宅地において、初期の入居者からの代替わりが今後スムーズに行われるかが懸念されるような状況となっている。その重い課題に真っ正面から向き合い、課題を抱える郊外住宅地における可能性を示した建築家の姿勢を高く評価したい。

<審査総評より/審査委員 小泉雅生>


設計:株式会社DOG一級建築士事務所

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